2021年夏、コロナ感染拡大ニュースとオリンピックがテレビで流れ続ける前代未聞の夏休みが終わりました。
夏休みが終わって子供たちへの感染拡大が懸念される中、各自治体ごとに2学期が始まっています。息子が通う小学校では分散登校&オンライン授業が始まりました。
オンライン授業
9/10までクラスをAチーム、Bチームに分けた分散登校が実施されます。登校しないチームは去年配布されたiPadからチームスを利用して授業に参加します。体育や音楽などの実技の授業中は決められたドリルを自宅学習することになっています。
家にいながら授業に参加する選択肢が増えるのはとてもいいことだと思います。ケガや不登校、様々な都合で通学できない子供たちも学ぶことができるのはとても喜ばしいことです。息子は不登校気味なので非常にありがたく、可能であればコロナが終わってもぜひ続けていただきたい取り組みです。
オンライン授業のメリット
- 場所を問わず学習できる。(ケガで入院していても、不登校でも授業参加が可能。)
- 登校人数を減らすことで感染症対策に有効
オンライン授業のデメリット
- デバイス、通信環境の整備。
- 実技科目が対応難しい。
- 先生の目が行き届かない。
- 友達との関わりが減る。
- 体力低下。
- オンライン上で質問などがしにくい。
- 子供もしくは保護者のリテラシー。
- 子供が日中家にいられる環境の整備。
- 学校が逃げ場になっている子供の環境悪化。
- 給食がないことによる、栄養面の問題。
大人のテレワーク同様、デメリットもたくさんありますね。
全国小学生6年間4教科に費やす時間はトータル12,000年。
オンライン授業になったからといって何か根本的に学習方法が変わったわけではありません。学ぶ場所が学校ではなくなった、というだけ。平時であれば上記の通りデメリットのほうが大きいです。
小学校の授業時間の概算
1学年小学生数 | 100万人 |
小学校のクラス数 | 100万人÷25人(1クラスの人数平均)=4万クラス |
6年間国語授業数 | 1,461コマ |
6年間算数授業数 | 1,322コマ |
6年間社会授業数 | 365コマ |
6年間理科授業数 | 405コマ |
6年間4教科合計時間 | 3,553×45分=16万分=2,666時間=110日 |
全国小学校4教科 実施の合計時間 | 110日×4万クラス=440万日=12,000年 |
小学校6年間110日分の授業を、1学年100万人の子供たちに対し、4万人の先生がトータル12,000年の時間をかけて小学校の授業を教えています。めちゃくちゃ無駄に感じませんか??
目指すべきは動画授業&オンラインテスト
動画授業
超一流の先生が分かりやすくて楽しい動画を作って、動画を授業に取り入れれば、4万人の先生が同じ授業を毎年しなくてもすみます。
授業の内容はほとんど毎年一緒だし、授業内容が変わる場合も動画を一部変えるだけでOK。動画だと自分のペースで進めることもできるし分からなければ何度も聞くことができます。業務過多といわれる教師の負担も軽くなり、いいことづくめだと思います。もちろん、いろいろな弊害は出ると思いますが、同じ授業を4万人が実施し続けるスタイルよりはるかに前進しているはずです。
将来、孫にとこんな会話をしたいものです。
「昔は授業を4万人の先生が日本全国で同じ授業を毎年教えていたんじゃよ。」
「おばあちゃん、マジで言ってるの?YouTubeとかあったのに?なんで?4万人の先生たちは暇だったの?」
もちろん動画では学べないことはたくさんあります。
1年生は動画で教えるのは難しかったり、ディベートや実験などはもちろん動画では体験できません。(近い未来ではVRである程度できそうですが。)動画では学べないことに重点的に先生が関わる方向に少しずつ変わっていくことを願います。
飲み込みの早い子供が先に進んで行ったらより学力差がでてしまう!など懸念点もあると思いますが、それはそれでいいじゃないですか。むしろ先生によって当たりはずれがある方が問題であり、平等ではありません。公教育では教育内容は平等にして、できる教科はどんどん学び、動画で分からない箇所はじっくり先生に教えてもらえるほうが全員にとってハッピーではないでしょうか。
動画も人気の動画を作った人がどんどん採用される仕組みを作れば授業動画の質も磨かれていくでしょう。教育系ユーチューバー、学習塾からどんどんいい動画や教材が出てきそうですね。
オンラインテスト
動画授業と合わせてオンラインテストも取り入れたいですね。
もちろんこれもメリットだらけ。
- 答え合わせ不要で先生、保護者の負担軽減。
- 答え合わせに間違えがない。
- 瞬時に答え合わせができるから、その場で間違えを把握できる。
- 記録できるため、集計ができ、苦手箇所の把握も容易。
- 記述式問題など答えが1つではないものに先生のリソースを集中させることができる。
学校が変わらなくても大丈夫!
こと公立小学校が12,000年の時間のうち1,000年分でも動画授業のスタイルを取り入れるのは何年後でしょうか?全国で実現するのはあと10年以上かかる気がします。少なくとも今の子供たちは基本的に今のスタイルの授業を続けることになりそうです。
学校で取り入れなくても自分でテクノロジーの恩恵を享受することは誰でも可能です。
2020年の休校中、東進ハイスクールが全員算数の授業を無料開放(しかも当時申し込んだ人は小学生or中学校卒業まで無料!)という神キャンペーンを実施。我が家は速攻申し込み、今でもありがたく使わせていただいております。飛び級テストに合格すると次学年の算数に挑戦できる制度もあります。息子は学校の授業より断然こちらの方が楽しいと言い(先生方すみません・・・)1学年上からスタートして飛び級テストを受けて2年先の6年生の算数を受講中です。1人で勝手に進めているので、非常に分かりやすい授業だそうです。
現在は月額2,178円(税込)で東進オンライン学校に申し込めます。ちなみに東進ハイスクールはなんと1991年から映像化した授業を配信しています。民間のスピード感。。。
東進ハイスクール全校舎を対象にした衛星授業「サテライブ」を開始
https://www.toshin.com/nagase/history/
「教育の機会均等」を実現すべく、一流講師の授業を映像化し、全国への配信を可能にする
他にもいろいろなネットを活用した学習方法があります。無料のものもありますのでデバイス、通信環境さえあれば誰でも学習が可能です。学年指定ではないものもあるので、得意な分野はどんどん先に進めることも可能です。
無料オンライン授業動画28選!小学生,中学生,高校生向けのサイトをご紹介
https://tokyo-eventplus.com/column/free-online-class
コロナ渦で教育格差が問題だ!というニュースも目にしますが、それ以上に格差を解消するツールがどんどんでてきています。学校や公的機関もどんどん子供たちや保護者に情報提供していくことも大切だと思います。
現場の先生も感染予防をしながら、新しいオンライン授業の取り組みなど大変だと思います。新しい取り組みを始めるのは非常にパワーがいるものですが、動画授業、オンラインテストなどは現場の負担を軽減するものです。一度始めてしまえばあとは自動化できるものをどんどん取り入れて、負担を少なくしながらよりより教育を目指せればいいなと思っています。
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